陰陽(教)師

「生徒のケアは、教師の役目だ」

晴明の言葉には、これ以上のやり取りを固辞する響きがあった。

「明菜ちゃんは、根っからの委員長だからねー」

2人のやり取りを見ながら、鈴子はぽつりとつぶやいた。

「クラスメートの問題は自分の問題、って思っちゃうんだよね」

鈴子は腕の中の嵩史(猫)を見た。

「なんでこんなヤツのために一生懸命になるのかわかんないけど」

「うるせぇ」

ほっとけ、と嵩史は舌打ちした。

「あの子は優しい子じゃからの」

しみじみと善吉が言う。

「それに今回の原因を作ったワシの、尻拭いをしようとしてくれたんじゃろう」

「ずいぶん乱暴なやり方だけどな」

「黙れ、三池」

きゅー。

鈴子は嵩史の首を(再び自粛)。

「川太郎、お前の目的はあくまでも左手だよな」

「当然だ」

晴明の問いかけに、川太郎はうなずいた。

「わかった、お前の左手は返す」

「先生!?」

目を丸くした明菜を、晴明は再び手で制した。