陰陽(教)師

「この図体で文庫本読むんだから笑うよな」

嵩史が言った。

「自分の手相みてるのかと思って、よく見たら、片手で文庫本ひらいて読んでやんの」

「やかましい」

大吾は嵩史の鼻先を指で弾いた。

「痛ェ!」

「こら!暴れるな、三池!」

鈴子は嵩史を押さえつけた。

「あんた、人の腕の中にいるって事を自覚しなさい!」

「うるせぇ!無い胸押しつけるんじゃねぇ!」

嵩史が毒づいた次の瞬間、きゅーっと何かを締めあげる音がした。

「三池、何か言った?」

嵩史の返事はなかった。

それはそうだろう。

鈴子が嵩史(猫)の首を(以下自粛)。

そんなやり取りをしている最中も、明菜と川太郎の戦いは続いていた。

唸りをあげる明菜の棒を、川太郎がかわしていくという展開だ。

川太郎は明菜の尻子玉を引き抜こうと、隙をみては手を伸ばすのだが、その度に手は弾かれる。

川太郎はじれたように距離をとると、口を大きく開けた。