陰陽(教)師

明菜がくるりと一回転させると、それは2m以上の長さに伸び、明菜は立ち上がる勢いそのままに、棒を天井に突き立てた。

次の瞬間、爆発にも似た音や衝撃と共に天井が裂け、影がひとつ落ちてきた。

善吉を明菜がかばい、嵩史(猫)を鈴子が抱き上げ、その前に大吾が立つ。

さらに彼らを背にして河童と向き合ったのは晴明だった。

「川太郎だな?」

手首から先が失せた河童の左腕を見ながら、晴明は言った。

「何者だ、貴様!?」

川太郎は血走った目で晴明をにらみつけた。

「教師だよ」

晴明は笑みを浮かべた。

「先生、下がってください!」

そう言うやいなや、明菜は川太郎に向かって棒を振るった。

しかし一瞬早くその一撃から逃れると、川太郎は障子を蹴破って外へ飛び出した。

冷気が、一気に部屋の中へなだれ込む。

「待て!」

川太郎を追って、明菜は庭へ降り立った。

距離をあけて、両者は向かい合う。

明菜は棒の先端を下にして構えていた。