陰陽(教)師

善吉は晴明を見た。

「それで構わんかのう、先生?」

「仕方ないですね」

晴明はうなずいた。

「悪ィな、ジイさん」

体がままならないとはいえ、堂々と学校をサボれるのが嬉しいらしい。

嵩史の声は弾んでいた。

「お前さんが尻子玉を抜かれたのは、ワシにも責任があるからのう」

善吉は大吾から嵩史(というか猫)を受け取ると背中のリュックを地面に降ろした。

「ちょっと待て、ジイさん!オレをどうするつもりだ!?」

「リュックに入れて運ぶつもりじゃ」

「なんでだよ!?」

「尾が2本もある猫を抱いて歩けるわけなかろうが」

「そ、そりゃそうだけど…」

「構いませんよ、五島先生」

晴明が間に入った。

「死なない程度の扱いで充分です」

「て、てめぇはそれでも教師か!?」

「もちろん俺は教師だ」

晴明は嵩史(てか猫)を冷ややかに見つめた。

「だから授業をサボったお前に、罰を与える義務がある」

「決定じゃの」