「やぁやぁ待ってたよ!!」

入口で声をかけてきたのは黒髪の太ったオジサン。
オジサンはドスドスとサンタのところまで歩いて来る。

「はじめまして。転勤になりました、サンタです。」

サンタは一応あいさつをする。

「知ってるとも!!君はここでは有名人だ!!さぁ中へ!!」

サンタの嫌そうな顔には気づかないのだろうか?
太ったオジサンは嬉しそうに笑い、サンタを強引に建物の中へ押して行った。


中に入ると、100人くらいの社員が目を輝かせて、壇上のサンタを見ていた。


「みなさん、彼がサンタくん!!昨年の1番です!!」

「おおーっ!!」

太ったオジサンが大声で知らせるとワッと声が上がる。

「よろしくお願いします。」

サンタがあいさつをするとまた声が上がる。
サンタは声を聴きながら壇上から下りた。