冬はしばらくオジサンと白い箱を交互に見て、白い箱をジッと見つめた。

「…仕方がないわね。今回だけは協力してあげる。今回だけなんだから。」

そう言いながら白い箱を大事そうにしまい込んだ。

「ありがとうございます。ではまた打ち合わせに来ますね。」

「…わかってるわよ。」

オジサンは冬の返事を満足げに聞くと、サンタにも笑顔を向けた。

「さぁサンタくん、戻ろう。」

「はい。」

サンタはあの白い箱が気になって、後からオジサンに聞いてみたが、企業秘密だと楽しそうに言われてしまった。