入学式から遅刻ってありえないっ。
お母さんもっと早く言ってくれればいいのにー!


バタバタと急ぎながら階段を下り玄関へ向かう。

「あゆ、ご飯食べてきなさーい」


リビングへ戻り、
既に用意されていた朝食を適当に口に詰め込む。

オレンジジュースを飲んでいると

「あゆっ、そおいえばね、お隣さんに…」

「はいはい、分かってるってば」


「あら、もう知ってたの?あんなに仲良しだったものね」

お母さんが何か話しているけど聞いてる暇ない。


朝食を食べ終え再び玄関へと猛ダッシュする。


さっきお母さん何を言おうとしてたんだろ?

まあいいや、時間ないし。

きっといつものご近所さんの噂話だよね?


「行ってきまーすっ」


「いってらっしゃーい、気を付けてねー」