また、恋する

「付き合って下さい、ヤケ酒」

「…すごく嫌かな」

「そう言わずに。よし！驕ります！なんでも好きなの飲んぢゃって下さいな！」

「…ハァ。君ってほんと、」


そこで、言葉を止めたスグルさん。


「なんですか？」

「いや、良いんだ」


苦笑して、グラスを上げたけれど、さっきまでの柔和な笑みが消えた。


……何か悪い事言ったかな？


何故か雰囲気を冷たくさせたスグルさんに理由が見つからない。どうしたもんかと思案するけど、対処法が見つかる訳もなく、こうなったらどうにでもなれと無駄に高いテンションで話し掛け続けた。