雪のある間だけ君は俺の前に姿を見せていた。


雪が消えたら、雪と共に君もいなくなって…


そんな君はまるで本当に“雪女”みたいな人だった。


確かに雪葉って名前の通り、君には春は似合わない…。


淡い桜の花びらが散るたびに、風に舞う花びらがまるで雪のようにさえ見えて…


少しだけ…


ほんの少しだけ…


神様が俺に思い出をくれた気がした。


また来年、白い雪が降る季節に…


君の事を捜すんだ。


その時はきっと…


その時こそはきっと…


君に愛を伝えるから。


そんな風に思いを馳せて、俺はストリートで歌い続ける。


夢を叶えるために…。


君と約束したステージに立つために…。