そんな二人の思い出が


今は切なくて…


凄く寂しくて…


何も出来ない自分が悔しくて


涙が溢れ出した。


数分が過ぎる頃…


雪葉は少し落ち着いた様だった。


『ごめん優人…。あたし死ぬ夢見ちゃってさ…それで怖くてたまらなかったの…もうダメだねあたし…』

そんな雪葉の頬にはまだ、涙の跡が残っていた。


そしてそんな雪葉は、俺があげたヘアピンを右手に握りしめていた。


『バーカ!!何怖がってんだよ。お前はあの雪下葉耶菜だろ?TVの向こうで、雑誌の中で、あれだけ輝いてたスーパーモデルだろ?何を弱気になってるんだよ…そんな姿ファンが見たら悲しむぞ』

俺は雪葉に優しく笑いかけた。