Snow Song-君といた輝雪-

『優人?』

そんな俺に誰かが声をかけてきた。


俺が横をむくと夏稀がいた。


『夏稀…』


『優人どうしたの?元気ないけど…』

夏稀が俺の事を気にかけてくれた。


『うん…ちょっとね…』


『ちょっとって…あー、わかったー。曲が作れなくて悩んでるんだ』

夏稀は俺のギターに気付いた。


『えっ?』


『曲なんてさ、聴いてもらいたい人のために書けば書きやすいんじゃないの?…って、素人のあたしが言っても説得力ないか』

夏稀はそう言って笑った。


聴いて貰いたい人のために書けば…書きやすいか。


聴いて貰いたい人…。