Snow Song-君といた輝雪-

俺は自分の力不足を悔やんだ。


『ふふふ、別に良いよ。優人は約束守るために雪の降る中、本当に捜してくれてた。その気持ちだけで凄く嬉しかったよ』


『でも…』

俺は膝の上で拳を握りしめた。


『優人。君はあたしにドナーを見つけるために生まれたんじゃないでしょ?』


『えっ…?』


『優人はミュージシャンになるために生まれて来たんだよ。あたしは今こんなだからさ、より時間の大切さがわかるようになったんだ…だからこそ、優人にはミュージシャンになるためにその時間を使って欲しいなって思う』

雪葉は自分の事より、俺の事を考えていた。


その事に俺は驚きを隠せなかった。