朝っぱらから夏稀に話し掛けられて、少しテンションが上がった。


でも、やっぱり眠い…。


『寝不足?』

眠い目をこする後ろの席に座る俺を見た夏稀が尋ねてきた。


『うん…ギター弾きながら曲作ってたら、いつの間にか朝になっててさ』

そう言いながら俺はあくびをした。


『曲作りしてたんだ…優人、ギター見つかったんだ。良かったね』

夏稀は笑顔だった。


あー、朝から夏稀の笑顔は良いな…


何だか今日も一日頑張ろうって気になれる。


『おはよー』

リカが教室に入って来た。


『あれ?夏稀、今日は何だか気合いが入ってるね。いつも以上に可愛いじゃん』

俺の前の席でリカが夏稀に言った。