優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】

「何事だぁ゛ー!!」



「お前ら授業も出ずに何してんだ――ッ!!」



しかし、厄介な事になった。

林の声が聞こえたのだろう…
教頭と学年主任が現れた。

まぁ、俺らに非はないと、遊を抱き締めた。

遊は泣きながら、俺の胸に顔を埋める。

頭を撫でる度に涙が増える為、
罪悪感が心に溢れる。



「ごめんな、遊…」



やっぱクラスが離れてる事、
片桐と遊のクラスが一緒の事が、気に入らない。

何より、頼り甲斐のない、ダサい自分が嫌い。



「この男たち、来島遊さんたちをレイプしようとしました。陰で操ってた、いや、首謀者は片桐葵衣。2人はイジメに遇ってたんですよ。それを助けたわけです!」



剛が話すと、遊と林は明言された“レイプ”という言葉に身震いさせ、学年主任が屋上を飛び出した。