優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】

「遊に何した――…」



俺は男たちの中を通り、遊の腕を掴んでた男の前髪を鷲掴みにした。

チビ(基槻たちがデカイだけ)は、上から睨んだだけでも怯む。



「お、俺らは…た、頼まれて…」



「“頼まれて”?
それは誰にかなー?(笑)」



俺とチビを、ビクビクしながら離そうとした男の腕を、剛が捻り上げた。

ヘイジは前に林に貸したように、カッターシャツを遊に着せ、林を抱き寄せた。



「俺ら葵衣の元カレなんだよ。
で、さっきメールが一斉送信で送られて、今に至る」



口を開いたのは、3年で一番にモテると言われて居る男。

ーードカッ

俺は男の顔面を蹴り飛ばした。

遊に未遂にしろ、手を出そうとした代償はデカイって事をわからせねぇと。