優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】

しかし…“同じような彼女”?

俺は守りたくなるような女、
ヘイジは自立した女がタイプな筈だけど。

まぁ、林はしっかりとしたヤツだけど。

…あの鈍感(遊)と違って。

ちなみに剛は、年上。

年上女と年下男は、精神年齢が合う……らしい。

――剛、曰くだけど。



「京滋ーーーー!!」



俺らが立ち止まり、クダラナイ事を考えて居ると、誰かが叫ぶ声がした。

聞き覚えのある、声だ。



「―――舞子だ!」



ヘイジは階段を駆け上がる。

俺も剛と顔を見合せて、急いで追い掛けた。

けど、そこは林に危険が及んでいたのではなく、遊がカッターシャツをボロボロにされて立って居た。

…殺す…。