優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】

だったとしたら、舞子ちゃんは、巻き込めない。

絶対に――巻き込まない。



「熱い友情?(笑)」



「舞子ちゃんは関係ない!
だから…手は出さないで…っ…」



私の初めては、基槻が良かった。

ううん…今でも基槻が良い。

けど、舞子を守りたい。

基槻、ごめんね…?

ファーストキスもあげられないかも知れない。

こんな私、もういらないよね…。



「基槻ぃ゛ー…っ……」



離れたくないのに…―
体が基槻を求めてるのに…―
やっぱり、基槻に全てをあげられないのかな…―――?

そんなの、辛いよ。

こんな運命、嫌だよ。



「ヘイ…あ…、
ケイジィ゛ーーーーー!!」



危機迫った時、舞子ちゃんが突然、叫んだ。

何故か“ヘイジ”と言いそうに、なってたけど…。