優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】




静かな屋上に来た。

屋上から、テニスをしてるクラスメイトを見つめる。

…楽しそう…。

私は運動は得意な方だと思っている。

足は遅くても、バレーやテニスは好きな方。

私はフェンスに背を預けた。

ーーキキィーッ

すると、屋上の扉が開く音が聞こえた。

振り向くと、名前は知らないけど、顔は知ってる男の人たち。

葵衣の元カレたち―――。

私はバレないうちにと、屋上の隅に逃げ、貯水タンクと壁の間に隠れた。

何故、葵衣の元カレたちが揃って居るかはわからないけど、危険だと直感した。

近付いて来る足音に、心臓がバクバクしてしまう。

私が息を潜めた時、1人の男の人と目が合った。

確か、葵衣の三番目の彼氏。