着いたのは屋上。
私は息が切れてしまった「はぁ、はぁ…」と呼吸を繰り返す。
でも、基槻は普通だし、走って来たわけでもない為、基槻は付き合い出したあの日から、歩幅を合わせてくれてたと気付いた。
…私の事が好きじゃないのに、どうして…?
「……や、俺、遊が好きだし」
「ん?;;」
「声に出てたよ」
「―――だっ;;」
私は両手で口を塞いだ。
今更だけど…。
「あのさ、話したい事がある」
「はい…」
お互いに、もう気付いてる。
私は、基槻が私を好きじゃないって事…―
基槻は、私たちが、自分の罰ゲームで付き合っている事を私が知ってると…―
お互い、わかってる…―――。

