「もちろんですよ(笑)」



私は写真立てを渡して、手を和人さんの腕に添えた。



「風が喜んでるな。いや…俺に嫉妬してやがる(笑)」



「―――っ」



私や自分の緊張を解す為に言ったであろう和人さん。

でも私の目には、堪え切れないほどの涙。

グローブの嵌めた手で拭っても、追い付かない。

シスターさんたちのゴスペルが聞こえ始め、チャペルの観音扉が開いた。
“遊、泣くな。笑うんだ…!”



「…っ…」



新婦側の最前列に輝く光。

光の中で、拍手をし、笑いながら叫んでるお兄ちゃん。