優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】

「まぁまぁ;;
舞子の気持ちはわかったから;;」



基槻と舞子ちゃんの間に生じた火花を消す京滋君。



「基槻と遊ちゃんのは終わった事だし、剛は何とも思ってねぇから!;;」



基槻は「謝ったしな」と、フォークを持って、前菜の鴨肉を使ったスモークベーコンが入ったサラダをつついた。



「…ミーハーな女子が、諸悪の根源。罪を作るのは、カッコ良すぎる男って、忘れないでね」



まだ怒ってる舞子ちゃんは、キッと基槻を睨んだ。

「はいはい」と流す基槻に、舞子ちゃんの拳が飛ぶ。



「――った;;」



基槻は殴られた頭を押さえて踞った。