優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】

「首を前に。後ろです」



口で教えながら体操をし、終われば「お疲れ様でした。おやつです!」と挨拶をし、お茶とおやつを配る。



「遊ちゃん、ちょっと!」



介助したり、喉に詰まらせてる利用者さんが居ないか見守ってると、緒川さんに呼ばれた。

私が駆け寄ると、履歴書を渡された。

“小池未来ーコイケミライー 23歳”



「新人さん?」



「そう。今日、面接してやる気があるから採用した。明日、指導係を頼むよ。渡部さんは菜月ちゃんに頼むから」



「了解でーす…」



私は履歴書を見て、ちょっと“嫌だな…”と思いながらも頷いた。

“志望動機…家の近くて知っていたから”

果たして使えるのか…。