優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】

呼び鈴を鳴らし、「青空デイサービスです。おはようございまーす」と、玄関を開けて言うと、軽い痴ほう症の渥見ーアツミーさんが靴を履いて待ってた。



「渥見さん、おはよう!」



私は渥見さんに声を掛けながら、鞄を奥さんから受け取り、渡部さんに手を握らせた。

鞄に札を嵌めながら、私は「行って参ります」と、奥さんに頭を下げた。



「お願いしますー」



奥さんに見送られながら、渡部さんと渥見さんの後ろを歩く。

体力の低下から、上手く足が上がらなくなってる。



「渡部さん、後ろからズボンを上げるように持って、足を優しく持ち上げてあげて?」



「はい…っ」



渡部さんは緊張しながらも、上手く介助してる。