優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】

フロアで掃除をしてるパートさんに挨拶をし、ナースサンダルをパタパタと鳴らしながら、2階の隅にある、ガラス張りの職員ルームへと入った。

利用者さんの荷物置き場となる棚の横にある個人ロッカーに荷物を入れ、名札を首から下げる。

ロッカーの鍵を名札に付け、パソコンのタイム管理帳のページを開き、スキャナーで、名札にあるバーコードをスキャン。

ここは何気にハイテクなんだ。

私はカゴを床に置き、車の配置図に、利用者の名前を割り振り、座席を決める。

行き帰りや利用者さんの身体の不自由さを考え、“この人は奥で大丈夫”などと決めて行く。