優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】

お母さんが「どうしたの?」と、写真を覗き込んだ。



「これ…」



「あー、基槻が大好きだった北公園によく来てた女の子。名前は忘れちゃったけど、基槻の初恋の子でね?よくおばあちゃんと来てたかな」



…やっぱり…。

私は写真の女の子を指差しながら、「私です…」と、歪む視界の中で答えた。

幼い頃、私たちは出会ってたんだ…。

基槻の初恋は、私だったんだ…。



「運命なのね。遊ちゃんとあの子は」



お母さんが泣き出した私の頭を撫でてくれた。

…出会うべくして、出会ったんだね、私たち。