優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】




お兄ちゃんの車に乗り込むと、3人でため息を吐いた。



「本当に行って良いんだろうか。
しばらくなら、ホテルでも良かったんだけど」



お兄ちゃんは車を走らせながら、助手席に座る基槻を見た。

基槻は「ホテル代が無駄になる」と言う。

私は何度も振り返りながら、家が好き勝手に弄られないか気になる。

おばあちゃんが亡くなってから、私のやりやすいようにしたんだけど…。



「…遊?」



お兄ちゃんがミラー越しに私を見る。

私は「何?」と返事を返した。



「あの2人と暮らしたいか?」



「嫌だよ――ッ!!」



私はお兄ちゃんの質問に、初めて感情的になった。