優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】

髪型はぐしゃぐしゃで、ネクタイも緩めてある。



「風…大きくなったな」



遊のお父さんは、風君の怒りも喜びに変えたのか、立ち上がり、微笑んだ。

風君は「呼び捨てをされる筋合いはあるんでしょうか?」と、俺たちが座るソファーの肘つきに腰掛けた。



「貴方たちが生きてるとは知らなかった。
でも生きてた。それは…俺らを捨てたと同じですよね?今更、何なんですか」



「捨てたんじゃないのよ?海外で育てる自信がなくて、預けたの」



「だったら何故、おじいちゃんたちは居ない理由を言わなかったんですか――っ!!」



遊だけじゃなく、風君も両親を求めてなかったんだと感じる。

当然と言えば、当然なのかも知れない。