クリスマス、正月と、気が付いたら終わっていた。

いつか見た、あの光りの輪は夢の出来事だったのでは?

と思ってしまう程、記憶の奥へと薄れて行った。

ただ、拓海の居ない生活は、やっぱり淋しい。

ポッカリ空いた心の隙間は、埋まることはない。

Juwery boxの蓋を、そっと開けると

静かなメロディと共に、想い出が溢れてくる。

その中の一つを手に取り、小指にはめ天井に掲げた。

遠い記憶を探るように──