「シロが待ってるよ」 チャイムを押すとすぐに紫苑はニコッと笑いながら玄関の扉を開けてくれた。 あたしの手に握られている大きなバッグに気付いているはずなのに、紫苑は何も聞いてこない。 「……――シロ~!!お迎えにきてくれたの?ありがとう!」 あたしはヨタヨタと近付いてきたシロを抱きあげて頭を撫でた。 優しく微笑む紫苑がいて、ゴロゴロと嬉しそうに喉を鳴らすシロがいる。 それが、今のあたしの家族だった。 友達だった。仲間だった。 紫苑の家が……いつの間にか、あたしの居場所になっていた。