『姫も俺と仲良くする?』 試しにそう聞いたこともあった。 だけど、姫の答えは『NO』で。 『しないよ』 姫がそう答えた時、なぜかホッとしている自分がいた。 『する』って言われたらきっと、俺はあの場で姫を押し倒していたから。 本能に任せて、姫を抱いて。そして、後悔したはず。 俺は、あの日屋上で姫と話すずっと前から……姫のことを知っていた。