キスフレンド【完】


「冬はずーっと、猫みたいにこたつで丸くなっていたいし」


「あっ、それいいかも!」


あたしが声をあげた時、バチッと視線が絡み合った。


「っ……」


ドクドクと全身の血が逆流しているみたい。


紫苑の茶色い瞳に吸い寄せられる。



「姫、しよっか」


「……うん」


あたし達はきっと、友達なんかじゃない。


もちろん、恋人でもない。


じゃあ、なにって?


多分、キスフレ。


キスフレンド。