「紫苑君、お腹いっぱいになったかい?」 夕食を食べ終え、お母さんと理子が片付けのために席を立つと、お父さんが声をかけてきた。 「はい、ごちそうさまでした。美味しかったです」 「そうか。それならよかった。そういえば……――」 お父さんは一度背筋を伸ばすと、椅子に座りなおした。