『あたし、実家に行きたい。もちろん紫苑も一緒にね』
理子がそう言い出したとき、わが耳を疑った。
だけど、それは間違いではなくて。
『あたしのお願いなら、何でも聞いてくれるんでしょ?』
自分から言い出したことを今更引っ込めることなんてできるはずもなくて。
今まで、理子の家に行ったことはない。
話には聞いていても、理子のお父さんとお母さんがどういう人かは分からない。
ケーキを買っていざ理子の家のチャイムを押した瞬間、全身に緊張が走った。
第一声は何て言ったらいいんだ。
『初めまして』か?
その後は『理子さんとお付き合いさせてもらっています』か?
でもそれじゃあ、なんだか堅苦しい。
考えれば考えるほどに不安が頭をよぎる。
「……――おかえりなさい。理子、紫苑君」
だけど、そんな俺の不安をよそに、理子のお母さんはそう言って俺を招き入れてくれた。
理子がそう言い出したとき、わが耳を疑った。
だけど、それは間違いではなくて。
『あたしのお願いなら、何でも聞いてくれるんでしょ?』
自分から言い出したことを今更引っ込めることなんてできるはずもなくて。
今まで、理子の家に行ったことはない。
話には聞いていても、理子のお父さんとお母さんがどういう人かは分からない。
ケーキを買っていざ理子の家のチャイムを押した瞬間、全身に緊張が走った。
第一声は何て言ったらいいんだ。
『初めまして』か?
その後は『理子さんとお付き合いさせてもらっています』か?
でもそれじゃあ、なんだか堅苦しい。
考えれば考えるほどに不安が頭をよぎる。
「……――おかえりなさい。理子、紫苑君」
だけど、そんな俺の不安をよそに、理子のお母さんはそう言って俺を招き入れてくれた。



