キスフレンド【完】

「理子ちゃん、遅いから~。すっごい寒いし」


菊池君に歩み寄ると、彼はヘラヘラと笑いながら大げさに両手を擦り合わせた。


同じ講義を専攻していて、たまたま隣の席に座った菊池君。


『悪いんだけど、シャープペン貸してくれない?家に忘れてきちゃって』


それが菊池君としゃべるようになったキッカケだった。


キャンパス内で顔を合わせて何度も立ち話をした。


二人っきりではなかったけど、お昼を一緒に食べたこともある。


菊池君のこと……いい友達だと思ってたのに。


それなのに……――。