キスフレンド【完】

【理子side】


「……――紫苑?どうしたの?」


コンビニで買い物を済ませてアパートに戻ると、玄関先にしゃがみこんでいる紫苑に気が付いた。


あたしに気付いた紫苑はゆっくりとした動作で立ち上がると、わずかな笑みを浮かべる。


「おかえり」


「ただいま……。どこか具合でも悪いの?」


「いや、大丈夫」


そう答えた紫苑は明らかに元気がなくて。


「本当に……?あんまり無理しないでね?」


そう言いながら玄関でパンプスを脱いだ時、ふとあることに気が付いた。



「あれ?菊池君は……?」


さっきまで玄関先にあった菊池君のスニーカーが見当たらない。


すると、紫苑は少しだけ苛立ったようにこう言った。