キスに溺れながらも、午前中の講義の予定を考える。

あったような気もするし……なかったような気もする。


どっちだっけ……――。


「んんっ!!」


だけど、そんなことを考える余裕もすぐになくなって。


「理子、今違うこと考えてたでしょ?」


あたしの心を見透かしたのか、紫苑は眉間にしわを寄せながらあたしのパジャマの中にそっと右手を差し込んだ。


「そんなことな……――やっ!!」


「本当は?」


「……――っ!!」


「いいよ、俺のことしか考えられないようにしてあげるから」


「あたしは……いつだって紫苑のことしか考えてないよ?」


「でも、さっきは違うこと考えてた」


紫苑は不服そうに言うと、あたしの首筋に舌をはわす。


もうとっくにあたしの頭の中は紫苑でいっぱいだよ……?


紫苑の指や舌に刺激される度に、あたしは小さなベッドの中で身をよじる。