「あれ……?つーか、紫苑?今、電話……?あれ?」


「勝手に電話切ってごめん。ちょっと驚かせようと思って」


「……ハァ!?つーか、いつこっちに戻ってきたんだよ!!」


「さっき」


「なんだよ、だったら電話くらいしろよ~!!」


「今したじゃん」


「お前って奴は~!!」


海斗は俺の頭をバシッと叩くと、ハッと思い出したかのようにこう言った。



「姫野理子なら、確かまだ学校にいるぞ」


「……そっか」


「会いに来たんだろ?姫野に」


「……うん」


小さく頷く俺の背中をポンッと押すと、海斗はニッと笑った。