あの日から一週間。


その間に紫苑が学校に顔を出すことは一度もなくて。


遅刻、早退、欠席が当たり前だった紫苑。


気まぐれでマイペースで猫みたいな人。


だから、学校にこないのだって紫苑の気まぐれだと思ってた。


でも、それは紫苑の気まぐれなんかじゃなくて。



「ねぇ、紫苑君、学校辞めたらしいよ!?」


その日、食堂でいつものようにAランチを食べていたあたしの耳に飛び込んできたそんな女子生徒の言葉。


紫苑が……学校を辞めた……?



「……――ごめん、ナナ。あたし、帰るね」


「ちょっと、理子!?」


あたしは一緒にいたナナに謝ると、慌てて食堂を飛び出した。