キスフレンド【完】


望みがないのなら、諦めてしまえばいい。


そう考えたこともあった。


でも、そんなに簡単に割り切れない。


好きの気持ちを止められない。


紫苑と一緒に過ごした日々はあたしにとって何よりも大切で。


紫苑と一緒にいられるならば、何を犠牲にしてもいいとすら思った。


それほどまでに、紫苑が好きだった。



だけどもう、キスフレンドじゃいられない。