キスフレンド【完】


シロ、あたしね、一生懸命生きてみるよ。


たまには下を向いてもいいよね。


ずっと上を向いて歩いていく必要なんてない。


誰だってそんなに強くないから。


時に立ち止ることもあるだろう。


でも、また歩き出せばいい。


たまには休まないと、心がポキッて簡単に折れちゃう。



あたし、シロに負けないよ。


だから見ててね?空の上から……。




「遊園地……」


「ん?」


「あたし、遊園地に行きたい。それと、観たい映画もあるの。動物園も久しぶりに行きたいな」



あたしがそう言うと、紫苑は全てを包み込むような柔らかい笑みを浮かべた。