「ねぇ、姫。今度一緒にどっか行かない?」 「えっ?」 「そろそろ顔上げよう。俺らがクヨクヨしてたってシロは喜ばないよ」 「……そうだね」 紫苑の言うとおりだ。 シロはきっと望んでいない。 あたし達がいつまでも悲しみを抱えて生きていくことを。