「なぁ、シロ。お前が人間だったらよかったのにな」 そうすれば、シロが今何をしてほしいのか聞けたのに。 痛いところとか苦しいところとか……全部分かってやれるのに。 シロは俺の言葉に反応するようにか細い声でニャーっと鳴いた。 「鳴くなって。鳴くと疲れるだろ」 それでもシロはニャーと鳴く。 健気なシロに胸が締め付けられて、俺は指でシロの頭を撫でた。