「俺さ、シロの寝顔見てると恐くなる時がある」 紫苑はそう言うと、座布団の上で眠ってしまったシロのお腹にそっとハンドタオルをかけた。 そのタオルがわずかに上下する度に、シロがまだ生きているとホッとする。 「このまま目を覚まさなかったらどうしようとか、最近、よく考えるんだ」 あぐらをかいてシロの顔を覗き込む紫苑。 綺麗に整った紫苑の顔がほんの少しだけ歪んだ。