話がひと段落すると、お父さんはリビングの時計に視線を移した後こう言った。 「今日の夕飯は4人で何か食べに行こうか?理子ちゃ……理子は何か食べたい物あるかい?」 「あっ、ごめん。あたし……今日はパス」 「どうして?」 「友達と会うから」 「その友達は男の子?それとも女の子?」 「それって、答えなきゃダメなの?」 今までそんなこと聞かれたことがなかったから。 答えに困っていると、お父さんはあたしの首筋を指差した。