「誰よりも大切で絶対に傷付けたくない存在。それって特別でしょ?」


「そんな遠回しな言い方じゃ……分かんないよ……」


眉をハの字にして潤んだ瞳を向ける姫。


そんな顔されたら理性が吹っ飛ぶから。


俺は姫の腰に腕を回すと、姫の唇を強引に奪った。



「んっ……――!!」


唇の隙間から洩れる姫の甘い声。


その声を聞くと、自分を止められない衝動に駆られて。




「やっ……――紫苑……――!!」


唇を離すと、俺は姫の細い首筋に舌を這わせた。