「俺、姫が思ってるよりもずっと姫が大事なんだけど」 「……紫苑は、そういうこと誰にでも言うんでしょ?」 「言わない。姫は俺の特別だから」 「紫苑の言う特別って何?」 ギュッと唇を噛んで俯いた姫。 俺は思わず姫のあごを指で掴んで、クイッと上に持ち上げた。