「……あっ」 カーテンの隙間から中を覗き込んだ人物は、俺と目が合うなりビクッと体を震わせた。 「姫……?」 それが姫だと気付いた瞬間に、バタバタという上履きの音を残して姫は保健室から出ていった。 「勘違い……したかも」 「えっ?」 俺が押し倒されてる状況とはいえ、保健室でベッドの上に女と二人っきり。 勘違いされてもおかしくない状況が広がっている。