だけど、それと同時に思い知った。 いらない子は、姫ではなく俺の方だと。 姫はいらない子なんかじゃない。 姫には大切な家族がいる。 血は繋がっていなくても、優しくしてくれる父親。 心配して何度も連絡をくれる母親も。 まだ幼い弟も。 姫を必要としてくれる人が大勢いる。 『姫はいらない子なんかじゃないよ』 昨日の言葉は、俺の心の声だった。