あたしたちは、手を繋ぎながら街中をフラフラと歩き回った。 「すみませ~ん!二人って付き合ってのかな?雑誌のスナップとか興味ない?」 雑誌のカップル欄に写真を載せたいと迫るカメラマンに追い回されたり。 「ねぇ君、どこかのプロダクションに入ってるの?」 紫苑がスカウトされたり。 何だか、あたし達の周りは静かなようでゴチャゴチャとうるさい。 だけど紫苑はどんなときだって穏やかな表情を浮かべてやり過ごす。 その度にあたしはドキドキとうるさく暴れ出す心臓の音を抑えるのに必死になる。