キスフレンド【完】


あたしは肩にかけたバックの中から、震える携帯を取り出して電源を切った。


昨日、家を出てから数え切れないくらいの着信とメールが携帯に届いていた。


【今どこにいるの?とりあえず、連絡ください】


【お願い、電話に出て?】


【今日は帰ってくるよね?みんな心配してる】


その全てがお母さんからのもので。


お父さんからの連絡が一件も入っていないことに、少しだけ落ち込んでいる自分が惨めで。


一ノ瀬おばさんにも言われたじゃない。


『いらない子』だって。


お父さんにとっても、あたしはいらない子だもん。


何期待してんだろ……。本当、バカみたい。